SPECIAL TALK #01
未来に向けて
変化を続ける商工中金
中小企業や商工中金を取り巻く環境は、現在大きく変わりつつあります。そのような状況で制定されたパーパス・ミッションと中期経営計画。その制定の経緯や想い、実感する変化、目指す未来について、経営企画部所属の3人に語ってもらいました。
PROFILE
前島 晋介SHINSUKE MAEJIMA
経営企画部
2001年入社/経済学部卒
経営企画部
2001年入社/経済学部卒
日本全国の地域経済に貢献できることに魅力を感じ、商工中金に入社。複数の営業店勤務や外部出向、人事部勤務を通じて金庫内外の業務を幅広く経験し、管理職として岐阜支店に赴任。2022年より経営企画部に配属。経営計画の策定やIR業務に従事。
新倉 奈々NANA NIIKURA
経営企画部
2016年入社/商学部卒
経営企画部
2016年入社/商学部卒
大学のゼミで経営戦略を学んだことから、金融を通して企業経営の支援に関わりたいと思い商工中金に入社。新宿支店の法人営業として製造業だけではなくサービス業や、飲食業、またスタートアップなど幅広い企業を担当。現在はサステナビリティ推進室にて、持続可能な環境・社会に向けた取組みを行う。
野﨑 善仁YOSHIHITO NOZAKI
経営企画部
2009年入社/経済学部卒
経営企画部
2009年入社/経済学部卒
社会的意義を実感しながら働く社員の姿に魅力を感じて、商工中金を志望する。神戸支店、新宿支店での法人営業や外部出向を経て、経営企画部へ異動。現在は中期経営計画の策定や推進を担当して活躍中。
THEME 01
常に変化する社会における
行動の羅針盤
- 前島
- 社会・経済情勢やお客さまのニーズの多様化など、商工中金を取り巻く環境は常に変化しています。そうしたなか、危機対応業務にかかる不正事案の反省も踏まえ、改めて当金庫の存在意義を考えることになりました。今後の私たちがどうあるべきか、全社員が真摯に考え、行動の羅針盤とすべき新たな企業理念を制定するプロジェクトが誕生。企業を取り巻く環境は変化し続けることを前提に、お客さまに伴走しながらサポートしていくという商工中金のあるべき姿を、ボトムアップで議論することになりました。
- 野﨑
- これまで、コンプライアンス・ガバナンス体制の強化や、お客さま本位の業務運営に向けた改革に取り組んできたことで、組織風土は目に見えて変化してきましたが、部門間連携などの一部課題は残っていました。この現状を受けて、全社員が原点に立ち戻って業務に取り組むため、改めて社員共通の想いを言語化したのがパーパスとミッションだと思います。コロナ禍や事業承継、環境問題など、中小企業の経営環境は大きく変化しており、金融機関も金利変動や地銀再編といった環境変化が巻き起こっています。パーパス・ミッションの制定により、取り巻く環境に応じて柔軟に変化しつつも、変化させずに据えておくべきものが明らかになりました。
- 新倉
- 気候変動やESG投資の議論が世界的に注目されるようになり、商工中金も金融機関としてどう対応すべきか考える必要に迫られました。サステナビリティ推進室では、お客さまとともに気候変動といった変化に対して、将来のリスクとして対応するとともに、チャンスと捉えて成長することを目指しています。そのためにも、サステナブル経営支援という新たなサービスを作り、ESG診断※をはじめとするさまざまなソリューションメニューを準備しました。社内外にサステナブル経営を浸透させるため、セミナーや研修なども実施しています。
※ESG診断…お客さま向けの診断ツール。自社のESGに関しての取組みを簡易に診断する
- 前島
- 変化をチャンスと捉えるのは重要な視点ですよね。現状維持はリスクでもあります。例えば就職人気ランキングでは金融機関の人気が低下傾向ですが、お客さまはもちろんのこと、学生の皆さんにとっても魅力的な組織になるため、変化が必要だと考えています。
THEME 02
商工中金が変化したからこそ
伝えられる想い
- 野﨑
- パーパスの議論をはじめてから、社員一人ひとりの発言が活発になったように思います。また、現状のルールで対応できないものがあっても、ルールを新たに作りながら進めようという発想になったりと、社員の意識の変化は強く感じますね。
- 前島
- 私自身も日常業務で判断に悩む際、パーパスに照らし合わせて考えるようになりました。中期経営計画の施策もパーパス起点で作られており、環境の変化に合わせてソリューションを提供し、ファイナンスだけでないサービスを展開することを打ち出しました。
- 新倉
- 地球温暖化や気候変動への対応など、商工中金が対応すべき社会の重要課題も、パーパスに紐づいて考えられましたね。パーパスが制定されてからは、長期的なリスクもビジネスチャンスになり得ると考えられるようになりました。
- 前島
- 確かに、パーパスがあるからこそ、商工中金としてもそうした社会課題を自分ごととして捉え、お客さまとともにチャレンジをすると判断できたのかもしれませんね。
- 新倉
- 商工中金が変化を経験したからこそ、お客さまに伝えられることが増えたと思います。例えば、気候変動対策に私たちが率先して取り組むことで、お客さまと社会の変化に対する気づきを共有することもできました。
- 野﨑
- ビジネスコンテストも活気が出ていますね。既存事業の延長線にない新しい視点のアイディアをベースに、事業化に向けた議論が盛んに行われています。パーパスが制定されてから、社員一人ひとりが主体的に物事を考え、発信する風土になりつつあります。
THEME 03
中小企業をさらに輝かせるために
チャレンジを続けていく
- 新倉
- 中小企業支援に特化した金融機関として、新たな領域にチャレンジする先進的な組織になる未来が理想です。これまで、お客さま支援に取り組む際には、経済的価値をメインに考え、その価値をさらに向上させることに注力してきました。もちろんその観点も重要ですが、これからはESG観点からも、価値を向上させる支援が必要とされているのではないかと考えています。地域経済に及ぼす雇用の影響力や働き手の幸せ、事業活動における社会的価値など、中小企業の多面的な価値向上を支援していきたいです。
- 野﨑
- お客さまは色々なことを考え、環境や地域、イノベーションなど、色々な面で世の中に貢献しています。そして、企業や経営者、従業員それぞれに目指している未来や夢があります。その未来を叶えるためのサポートが、私たちにできることだと思います。コロナ禍のように予測できない事態が今後も起きるかもしれませんし、技術の進化などで想像できない未来が訪れるかもしれません。しかし、お客さまの経営課題をいち早く察知して、解決策を提供し続けられる組織であり続けるためにも、商工中金も常に変化する組織になるべきだと思います。
- 前島
- 確実に訪れる人口減少や気候変動といった課題への対応はマストで、中期経営計画にも盛り込み、先々の変化に対してお客さまとともに取り組んでいく所存です。今後、世の中がどのように変化するか分からない面もありますが、常に世の中の役に立つ組織であり続けなければなりません。変化に対して臨機応変に対応し、将来を見据えた適切な解を求めていきたいですね。そして、お客さまの企業価値向上を図り、中小企業の皆さんがさらに輝ける未来を目指したいです。
WHAT DOES “CHANGE”
MEAN TO YOU?
あなたにとって、“変化”とは?
前島
変化とは、
成長の第一歩
社会生活、職業生活において、変化とは多様な価値観に触れて考え方をより良い方向へ変えていくことであったり、さまざまな経験や学習(失敗を含む)を通じて能力・スキルの幅が広がることだと思います。こうした成長の結果、人生のさまざまな局面で選択肢を増やすことができたり、物事を受け入れる際にも多様な視点で捉えることで納得感を高めることができるようになると思います。変化はプラス思考のもととなり、人を成長させる重要な第一歩だと思います。
新倉
変化とは、
チャレンジ
社会の変化は不可逆なものも多いです。社会や世界が一定の方向に進むことに対して、自分はどう取り組むべきなのかを考えなければなりません。変化を自分ごととして捉え、先を見越して変化しなければ、時代に取り残されてしまうこともあります。常にどう変化していくべきなのかアンテナを張り、新しいことにチャレンジを続けて、成長していきたいです。
野﨑
変化とは、
成長の糧
変化という言葉にはポジティブな面もネガティブな面もあります。また、あらゆる物事は常に変化し続けていますが、常に未来に向かっています。一見ネガティブな変化であっても、未来志向で考えると、成長や進化のきっかけです。人口減少下で、日本経済を再び飛躍させることは簡単ではありませんが、商工中金も私自身も変化し、成長することで日本経済の発展に貢献していきたいです。