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Project Story 02

海外出張で加速するアジアを体感。メーカーの世界戦略を支援する

浦野 陽介 2006年入庫/千葉支店 営業第二課 調査役

粘り強い取組みが取引先社長を動かす

「しつこい男だね。それなら現地に行って実際に見てくればいいじゃないか」B社長が笑みを浮かべながらそういった。浦野はホメ言葉と受け取った。B社を訪問するたびに、浦野は海外構想についてヒアリングを繰り返してきた。その粘り強さにB社長もついに根負けしたようだった。浦野は千葉支店に異動になる前、長野支店に在籍し、上田、小諸、東御などの長野県の東側エリアで、約100件の取引先を担当していた。その8割方がメーカーであり海外展開を行う企業も少なくない。B社は浦野が担当するメーカーの中でも融資額の大きい顧客の一つである。携帯電話、スマートフォン、デジタルカメラなどの精密機器の部品を製作し、世界でもトップクラスの技術力を誇る企業の一つである。浦野が担当する以前から、商工中金とはメインバンクとしての取引があり、支店内では「B社は長野支店の基盤となる企業である」との認識があった。支店幹部がB社を担当しリレーション強化を図ってきた。長野支店に赴任した矢先、いきなり重要顧客を担当することになり、浦野は背筋が伸びた。

メインバンクとして海外展開をサポートしたい

B社長は会社を一代で世界に通用する部品メーカーに育て上げた、敏腕経営者だ。カリスマ性を備えながらも、社員たちと気軽に話をする気さくな面を持ち合わせている。浦野が経理担当者とやり取りをしていると、気軽に姿を現して雑談まじりに商談をするのがつねだった。商談の場で浦野はアンテナの感度を研ぎ澄ます。どうすれば自分がお客さまのビジネスに役立つサービスを提供できるのか。その材料となる情報をキャッチするためだ。そんなある日、今後の海外戦略について詳しくヒアリングしていく中で、浦野のアンテナが鋭く反応したのが、「海外展開を強化しようと考えているんだが」という社長のひと言だった。
「以前はB社の外為取引に関して商工中金との取引はほとんどなく、B社側でも商工中金で外為取引を行えるという認識が薄かったようです。そこで支店ではメインバンクとして外為を含めた総合取引を広げようという取組みをはじめ、外貨預金や社債発行などのサポートを行ってきたところでした。B社の海外展開にかかる資金を融資することで、その海外戦略をサポートしたい。そうした矢先の社長のひと言は、私にとって大きなチャンスでした」

ソリューションを左右する『ビジョンの共有化』

多くの日本メーカーの例に違わず、B社では中国、東南アジアのX国に現地法人を有している。しかし中国法人は他社との合弁であるため、今後はB社の独資であるX国現地法人に力を入れていきたいとの考えを持っていた。X国における日系取引先からの増産要請も強かった。そのため現地法人の増産体制構築が急務だったのである。総投資額は億単位にのぼる。その資金をどのように調達するかが課題だった。社長がもらした一言を耳にしてからというもの、浦野はB社を訪れるたびに、海外展開について話を聞きだそうと徹底的なヒアリングを開始した。X国や中国の経済環境を把握し、B社グループの実態を把握するとともに、海外を含めたグループ全体としてのビジョンを『共有化』することに努めた。これまでの実績と将来の収支計画まで含めた海外展開のシナリオ、そして、最終的にB社長が何を目指しているのか。
「言葉にすると簡単なことですが、本件のみならずどのプロジェクトに関しても、これができたらソリューション提供までの道程のほとんどが完了したも同然です。ビジョン共有化が図られることで、取引先の目指すべき道や当金庫のソリューションが定まります。そして、最も大切な『取引先の信頼』を勝ち得ることができるのです」