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福山支店での新人時代を経て、現在は福岡支店で営業窓口として働いています。営業窓口の仕事は、企業に融資するだけでなく、企業の悩みについて相談にのったり、事業の活性化のためにアドバイスしたり、多岐にわたります。そのため、国の金融政策や他行の商品、企業の事業内容や業界の動向に敏感でなければなりません。
私が担当する筑豊地区は昔、炭坑があっただけに、担当する企業にはガス関連企業が多いですね。また、最近では自動車業界の景気がよく、九州北部では設備投資が盛んです。それに伴い、運送業も活気があり、積極的にお取引いただいています。業績のよい企業にとって、実は金利はさほど大きな条件ではなく、むしろ金利以外の付加価値を求められることがあります。そんな時に、国や自治体の助成金など金融政策の知識が生きてくるのです。

一番、思い出に残っている仕事は、船舶購入のための融資で、イコールこれまでで一番大きな仕事でした。金額が大きいだけに審査も慎重さを要し、業界のことをさまざまな角度から調べ、申請書類を作るまでに3ヶ月ほどかかりきりになりました。ようやく本部の審査部に申請を出しても、さらに審査が下りるまでに3ヶ月。苦労の6ヶ月でしたね。しかし、船の進水式に招待され、大きな船が海に入っていく雄大な姿を見た時に、自分の仕事はこんな形で「物」になっていくのだと実感することができました。
メーカーと違い、私たちの仕事は、ふだん目にふれないお金を扱うものですが、間接的にではあれ、融資によって行われる船の建造などによって、「お金」から「モノ」へと具現化させることができるものなのです。それが、金融機関は単にお金を扱うだけと思っていた学生時代との唯一のギャップですね。

就職活動で商工中金と出会った時、日本企業の大多数を占める中小企業に特化して支援しているということを知り、日本経済に大きく貢献している金融機関だと感じました。当時、先輩職員に話を聞いたところ、「若いうちから担当をもてる」とのこと。「逆に責任が重くて大変なのでは?」と質問したところ、「大変は大変だが、多くの社長の経営理念や人生観にふれられ、成長できる」との答えでした。
入庫した今、私も同じことが言えます。これまで、営業窓口として多くの経営者の方々と出会うことができました。最初の頃は、ガチガチに緊張し、訪問しても何を話してよいのかわからず、唐突に要件だけ伝えて帰っていたこともあります。自己啓発のために読書を心がけ、そこから得た知識を駆使して雑談ができるようになり、お客様の考えを引き出せるようになりました。今では、経営者の方の深い人生観に対して自分なりの返答を返せるようにもなりましたし、会話がふくらむことで、人間の幅が広がったのではないかと思っています。


























